非課税投資で有名なNISA(以降一般NISAとします。)と積立NISA制度ですが、やるなら積立NISA制度をお勧めする記事が多く見受けられます。
もちろん、積立がいい場合もあれば、一般もいい場合があると思います。そこで、資産運用モデルを検討し、どういった条件なら一般NISAが良いのか。どういった条件なら積立が良いのか見当をしてみました。
運用前提条件(運用モデル)
投資額と運用期間
投資額:年間120万 (投資期間は現在の積立NISAの購入期限である2037年までとする)
運用期間:2021年~2056年 (積立NISAを20年間最大限活用するため)
一般NISA条件
投資額:
- 2021年~2028年まで 年間120万円 を一般NISA枠へ (一般NISAは2028年まで)
- 2029年~2037年まで 年間80万円 を積立NISA枠へ 残り40万円を 余剰金枠へ
譲渡益含む想定年間利回り:5% および 10% の2パターン
利益確定条件:1年間で売却し、余剰資金枠へ移す。
※一般NISAの特徴は株式を購入できることなので、譲渡益で稼ぐモデルにしてます。
積立NISA条件
投資額:年間80万円 を積立NISA枠へ 残り40万円を 余剰金枠へ
想定年間利回り:5%
利益確定条件:20年間で売却し、余剰資金枠へ移す。
余剰金枠の運用条件
運用方針:その年の余剰金は全額投資を行う。
投資先:以下の2パターンで検討する。
- ①投資信託(年利回り5%)
- ②株式投資(年利回り5% or 10% の2パターン)
利益確定条件:利益確定はしない
前提条件まとめ
投資金額を表にしてみた。
評価方法について
評価方法は年単位で行い、以下を計算する
- ①その年までの非課税投資枠の累計評価額 (一般NISAは1年で売るのでその年の評価額)
- ②その年までの課税対象(余剰金運用)の累計評価額
- ③②から仮に利益確定した場合の、累計評価額と累計投資額から得られる譲渡税
①+②-③を各年で行うことで評価する。
一般NISA VS 積立NISA 運用比較の結果
①余剰金を投資信託で運用した場合
結果はそこまで変わらないように見えます。ちなみに、2056年の段階で、積立NISAと一般NISA(利回り5%)との差は70万円の差で、一般NISAが高いです。35年運用してこの結果は微々たるものです。
ちなみに積立NISAは20年たって余剰金として再投資しているので、2056年以降に一般NISAを上回る可能性があります。ただ、その頃の年齢しだいでは資産運用する必要があるか微妙ですよね。。。
しかし、結果があまり変わらないのであるならば、リスクの少ない積立NISAがベターだと思います。
②余剰金を株式投資で運用した場合
利回り10%で運用すると一般と積立で2000万円くらいの差で一般の方に大きな利益が生じました。利回り5%の場合はほとんど変わりませんね。これは、投資信託(年利5%)で運用した場合と同じ結果です。
年利10%を達成できるのであれば、一般NISAが有利となります。
株式で年間10%の利益を上げ続けることなんてできるのか?
一般NISAのポテンシャルが高いことはわかったけど、ほんとに年間利回り10%なんて維持できるのか。
私の意見では、以下のように考えてます。
- 毎年10%の利益を上げ続けることは難しい。
- リスクはあるが非現実的な値ではなく、平均すれば届くかもしれない。
一応年10%を目標にすべきという記事もありました。
とはいえ、株式投資は市場に左右されるので、無理に『10%利益を上げる!』と意気込むのは非常に危険です。客観的に見て運用するように心がけましょう。特に一般NISAは投資した株式は5年間しか運用できないのでそこが注意です。
まとめ
結果からは投資の成績によって、2056年の段階で差が生じることがわかりました。そこで私なりに以下の投資家毎におすすめするNISAを検討しました。
- 運用が面倒。初心者。低リスクが良い投資家⇒積立NISA
- 株式運用が好き。年利5%を超える運用できそうな投資家⇒一般NISA
正直、あまり大きな差はなかったので、趣味とか、感覚的に選んでもいいのではないかと思いました。今回の結果が本記事を見ている方の参考になればと思います。
ちなみに私は以下の理由で一般NISA派です。
- いつでもすぐに自由に売買できる。(5年縛りはあるが、、、)
- すぐに利益が出る可能性がある。
- ピンポイントで投資できる。(投資信託等は複数の株式などで構成される。)
以上のように自由度が高いところがいいですね。基本的にストレスフリーで資産運用したい派です。
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