こんにちは。最近投資のネタばかり投下してます。。。もしかしたらブログタイトル変更するかもしれません。
最近は経済市場で日本円に対し、米ドルが安くなってきています。これは、我々日本人の米国株投資家に大きく影響を与えます。以下は米ドル/円 のチャートです。参考までに。
今回の記事では
- なぜ米ドルが下がっているのか。
- 米ドル安になった時にどのような影響がでるのか。
- 米ドル安の影響に対してどのように対処すればいいか
この辺りを記述していきます。
なぜ米ドル安になっているのか?
米ドルが安くなっている原因は、主にFRBの金融緩和策が原因です。FRBはインフレ率が2%に戻るまで、金融緩和を続けると言っています。また、バイデン氏もコロナ給付金を増額すると発言しており、これらは米ドル安の材料になっています。これらの事柄は、別の記事にも記載してます。
金融緩和を続けると、、、
金利が低い⇒企業や個人がお金を借りやすい⇒市中にお金が出回り始める⇒市中のお金の量がどんどん増えて、お金よりも物価の価値が上がる(インフレ)⇒お金の価値が下がる。ドル安!
つまり米国の金利が低い⇒ドル安 という構図になります。
米ドル安になると何が不都合なのか?
世界的に見て米ドルの価値が下がっているので、米ドルでの運用は相対的に効率が悪くなってしまいます。
例えば、為替が1$=100円⇒90円まで1年間で下がったとし、年間成長率10%の日米の企業に『円』、『ドル』で投資した場合を考えましょう。以下表に例を示します。
米国企業 株貨 | 日本企業 株価 | |
---|---|---|
現在 為替レート 1$ = 100円 | 100$ (10,000円) | 10,000円 (100$) |
1年後 為替レート 1$ = 90円 | 110$ (9,900円) | 11,000円 (122.2$) |
1年後の損益 | 10$ (-100円) | 1,000円 (22.2$) |
米国株は『ドル』で購入します。日本企業の株価と比較し、米国企業の株を『円』で安くなる傾向の『ドル』に交換し購入し、1年運用した場合、結果的に差額として1100円もしくは、12.2$が発生します。『ドル』で見た場合マイナスでは無いものの、12.2$の機会損失が生じてます。また、『円』を『ドル』に交換し、投資した場合はマイナスになってます。
このように為替の影響は大きく、米ドルが安くなると、米国内では成長していたとしても、全市場的には機会損失が発生してしまう可能性があります。
米ドル安になった時の対処方法は?
いくつか考えてみました。
米ドルを他通貨や金に交換する(できれば米ドルが高いうちに)
まずは、米ドルを下がる前に、他の資産に交換する方法です。具体的には以下の通り。
- 早急に米ドルを他国通貨(日本円とか)に交換する。(FXとか外貨運用)
- 米ドルで米国以外の他国株ETFを購入する。
- 米ドルで金の購入や、金関連株・ETFを購入する。
まず、米ドルを他国外貨に交換する方法についてですが、為替レートを活用して米ドルがまだ高いうちに『ドル』⇒『他国通貨』といった交換し、為替米ドルが下がった時に、『他国通貨』⇒『ドル』といった形で買い戻します。こうすることで、『ドル』を持ち続けることの価値減少を防ぐことができます。
次に、米ドルで他国株ETF購入についてです。他国株ETFはその名の通り他国株を取り扱い運用してます。他国の株を購入するには、その現地の通貨を活用するので、『ドル』で『他国通貨』を購入し、さらに『他国株式』を運用することに等しいです。これでドルの下落リスクを減らせます。上述した『ドル』⇒『他国通貨』にするだけよりは運用効率はよさそうです。
最後に米ドルで金の購入や、金関連株・ETFを購入についてです。金は基本的に価値が不変と言われています。ですので、通貨価値が目減り前に持っておくとを損をしなくなります。なので、金を扱っている銘柄やETFの購入がドル下落時のリスクを低減します。
私自身も、米ドルで新興国ETF(IEMG)、金ETF(GLDM)、金鉱株銘柄(NEM)を保有してますし、先月追加で購入してます。以下参照
円貨決済はしない
米国株の購入・売却時の話です。円貨決済とは、『円』で米国株を購入したり、米国株売却時に『円』で受け取ることです。
『ドル』の価値が今後下がっていくのに、わざわざ『ドル』を購入することはそれなりにリスクだと思います。なので購入は保有しているドルで運用をお勧めします。但し、次項で述べるように長期保有前提(5年~10年とか)でいるなら問題ないです。
短期のドル保有前提での、現状成長が期待できるめぼしい企業に投資を行うならやめた方が無難です。為替の影響は上記『米ドル安になると何が不都合なのか?』の表で説明したと思いますが、為替の上昇下落トレンドは5年以上続く可能性が高いです。以下参照。
一番まずいのは、下落時に『ドル』⇒『円』に交換することです。
短期保有前提で、ドル安、円高の状態で『ドル』⇒『円』の戻すという状況はやはり避けた方がいいと思いますので。円貨決済はできるだけ避けましょう。
米ドルを円で買う!(長期保有前提)
最後に米ドルを購入するという方法です。但し、これはリスクが高いので以下を前提にして行うことが無難です。
- 長期的に保有する
- 下落するたびに長期的に少しづつ購入
- 下落トレンド時に『ドル』⇒『他国通貨』に交換しない
下落ピーク時に『ドル』を購入すれば利益を得ることができますが、いつが下落ピークなのかは誰も予想できません。統計的には何年ぐらいというのはわかるかもしれませんが不確実でギャンブルです。
ですので、ドルを購入することはかなりリスクがあります。そのため長期保有は前提となりますが、逆に長期保有前提の方はそこまでリスクを感じる必要はなく、このような手法をとっても問題ないと思います。
結局どの対策がいいのか?
色々対策を述べてみましたが、、、正解はありませんし、どの手法が良いかは個人の運用状況や、今後の運用方針で変わってくると思います。
そこで私なりに、今後の資産活用方針のケースに合わせて米ドル運用方針を以下の通りに考えてみました。
- ケース①米国株投資を今後やめる:米ドル⇒円になる早で交換する(レートが高いうちに)
- ケース②米国株投資を続ける:米ドルで他国ETFや金ETF・金銘柄株を購入
- ケース③米国株投資をより積極的に続ける:ケース②+長期的なドル積み立て
このコロナ禍で資産が目減りする人も十分いると思います。そのような場合はケース①で検討しリスクを低減するべきだと思います。逆に資金に余裕があり、より積極的に資産を増やしたい方はケース③を行うことがリスクはありますが効率的だと感じます。
私はケース②で地道に運用します。
最後に、、、ドル安でも結局米国市場は活用すべき
これは私の考えですが、、、
確かに今後安くなるドルで運用するのは機会損失が大きくなりますが、米国市場自体はそんなに悪くないというか、離れるべきではないと思います。
というのも、米国市場は、色んな国の企業が集まってきます。米ドルで多国籍の株を購入できてしまうのです。米ドルで購入するので、やはりドル安の影響を受けはするものの、他の国の会社は別国の資産が若干入っているはずなので、比較的リスクは低減できると思います。
このように米国市場の株式・ETF運用だけで、米ドルのリスクヘッジがとれてしまうので、米国市場・NY市場は投資家にとって活用しなければ損ともいえるような環境なのです。
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